これは、かつて「AviSynthのぺーじ」として公開されていたものの "残骸" です。ここに記されている内容には、間違いが含まれている可能性があります。より正確で新しい情報を知りたい場合は、AviSynth 付属のドキュメントや AviSynth 公式サイトを参考にすることをおすすめします。私(にーやん)が管理人をつとめる AviSynth Wiki も利用してください。また、このページは、予告なしに削除される可能性もあります。

開発の歩み

 AviSynthは、Huffyuvコーデックの作者でもあるBen Rudiak-Gould氏によって開発され、GPL(GNU General Public License)に基づくオープンソースなソフトウェアとしてリリースされました(リリース年月日不明)。

 Ben Rudiak-Gould氏はバージョン0.3を正式版として公開します(2000年7月?)が、このバージョン0.3にはいくつかの重大なバグが存在しました。

 そのためBen Rudiak-Gould氏は、バージョン0.3にいくつかのバグ修正と機能が追加したバージョン1.0beta3を2000年10月にリリースします。しかし、これ以降、Ben Rudiak-Gould氏は表舞台から姿を消し、彼自身による開発は事実上ストップしてしまいます(※1)。

 一方で、Ben Rudiak-Gould氏とは別にバージョン0.3のバグ修正を行っていた:: Videotools.net ::のEdwin van Eggelen氏がAviSynth1.0の開発が引き継ぎます。現時点(※2)でのAviSynth1.0の最終版(:: Videotools.net ::による公式リリース)は1.0 beta6です(※3)。

 またDoom9フォーラムから、Divine氏によるv1.0b7aやDividee氏によるv1.0b7dなども現れました。

 その後、2002年の7月にAviSynth2(AviSynthリビジョン2)のプロジェクトがスタートします。  AviSynth2プロジェクトにおける開発は非常にさかんで、さまざまな新しい機能が追加されて行きました。また、バージョン2.0.6からはインストーラの形で配布されるようになり、初心者でも簡単にインストールが行えるようになりました(※4)。

 そして現在では、AviSynth2をさらに発展させ、YV12サポートなどを追加したAviSynthバージョン2.5がリリースされています。

※1:2003年9月時点で、Ben Rudiak-Gouldさんのサイト(http://math.berkeley.edu/~benrg/index.html)を見ることはできません。ただし、Donald Graftさんによってミラーされているので、そちらでAviSynth0.3、および1.0beta3を入手することが可能です。また、AviSynthプラグインの作成方法などについても書かれているため、興味のある方は一度ご覧になることをおすすめします。
Donald Graftさんによるミラーはこちら→http://neuron2.net/www.math.berkeley.edu/benrg/index.htmll

※2:2003年9月現在。
※3::: Videotools.net ::でもAviSynth2.0の入手が可能です。ただし、SourceForgeとは異なるインストール方式になっており、AviSynthの機能を拡張するAvisynthEx(Avisynth Extention Plugin)などが同梱されています。
※4:AviSynth2.0.5以前は手動でインストールする必要がありました。手動でのインストール方法については、チュートリアルのインストールをご覧ください。

4つのバージョン、2つのインターフェイス

 このようにAviSynthには大きく分けて4つのバージョンが存在することになります。
(1)AviSynth0.3まで(Ben Rudiak-Gould氏によるオリジナル)
(2)AviSynth1.0(Ben Rudiak-Gould氏による0.3の修正版、および:: Videotools.net ::によるリリース)
(3)AviSynth2.0(SorceForgeにおけるAviSynth2プロジェクト)
(4)AviSynth2.5(AviSynth2.0の発展版)
 さらにAviSynthはインターフェイス(ソースのavisynth.h内のINTERFACE_VERSION=〜の部分)によって分類することも可能です。インターフェイスには次の二種類があります。
(1)インターフェイス1(IF1)(オリジナル・AviSynth1.0・AviSynth2.0)
(2)インターフェイス2(IF2)(AviSynth2.5)
 バージョンの違い以上に、インターフェイスの違いは重要です。なぜなら、両者の間にはプラグイン(AviSynthに新たなフィルタを追加することができるdll)の互換性がないからです。つまりIF1用のプラグインはIF2の環境では使用することができず、その逆もまた同じというわけです(※5)。

 このように互換性のない複数のインターフェイスが存在することは、ユーザー側に混乱を与える原因となりかねず、とりわけこれからAviSynthを始めようと考えている人にとって、その敷居をさらに高くしてしまっているかもしれません。

 とはいえ、現時点で(※2)AviSynthの開発の中心は完全にバージョン2.5へと移行しつつあるように思われます。そのため、今後はプラグインもAviSynth2.5で使用できることを前提として作られる可能性が高く、徐々に混乱もなくなっていくことでしょう。

※5:WarpSharpプラグイン付属の「LoadPluginExプラグイン」を使うことで、環境に関係なく、どちらのIFのプラグインも使用できるようになります。詳しくは「異なるバージョンのプラグインを使う」をご覧ください。
※以後、当ページでは、インターフェイス1を「IF1」、インターフェイス2を「IF2」として表記することがあります。ご注意ください。

最終更新日 2004年2月28日